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さわらびグループの取り組み−にぎらな寿司、福祉村の研究所とブレインバンク

さわらびグループ CEO 山本左近さん

さわらびグループは、愛知県豊橋市にて、1つのエリアに医療、福祉、介護の機能を備えた「福祉村」を運営しており、分子調理メソッドによる「おいしい介護食」の提供や全国的にもまれなブレインバンクを有する研究所など国内をリードするさまざまな挑戦を続けています。同グループCEOの山本左近さんにさわらびグループの取り組みについてお話をお伺いしました。


さわらびグループの特徴的な取り組み

  • 分子調理メソッドによる介護食レシピ「にぎらな寿司」

私たちは、嚥下機能が低下した方でも食事が楽しめるように、それぞれの食べる能力に応じて食材の固さや形状を変えた介護食を提供しています。

 

美味しさを追求するなかで、職人や調理員の腕によらず「いつ、誰が、どこでつくっても同じおいしさにたどり着ける再現性の高いレシピ」を科学的に開発することにしました。これが「SAWARABI HAPPY FOOD PROJECT」の原点です。


本プロジェクトでは、食材の物性変化を計算し、正確に温度と時間を守って調理する「分子調理」と呼ばれるメソッドに基づき、試作レシピの第一弾として「にぎらな寿司」を開発しました。

 

分子調理の考え方をベースにしたレシピは、調理プロセスにおける温度と時間を細かく設定しています。これにより、各人の調理技術に頼ることなく、介護職員によって「おいしい介護職」を安定して提供することができます。


  • 福祉村の研究所では、ブレインバンクによる組織の冷凍保存を行う
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  • 福祉村には、長寿医学研究所、神経病理研究所という2つの研究所があります。当研究所では、認知症の臨床診断技術の向上、治療方法の開発に向けた病態解明を目的として、国内外のさまざまな大学や研究機関と共に、多岐にわたる研究を行っています。

     

    当研究所はブレインバンクを有し、脳や体の組織をマイナス80℃のディープフリーザーで冷凍保存しています。国内外の大学や研究機関からサンプル提供の要請を受けることもあり、神経病理の第一人者と連携しながら、未来の医療発展の一助となるよう、共同研究として提供しています。


当研究所では、ご遺族の協力・理解を得て、年間20例以上の病理解剖を行い、毎月、臨床病理検討会を実施しています。その目的は、詳しい死因の解明と、研究のために一部サンプルとして凍結標本や病理組織を取得することです。

私たちは、このような取り組みを継続することによって、認知症で苦しむ人たちをできる限り少なくしたいと考えています。

次の記事では、インド福祉村病院における診療活動についてお話を伺います。

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