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「人と接する仕事」への思いが原点—安藤高夫先生のあゆみ

衆議院議員 安藤高夫先生

安藤高夫先生は、1989年に高齢者医療専門の病院の理事長に就任し、臨床医としての仕事に加えて、長らく病院経営に携わってきました。2017年に衆議院議員になられてからは、日本の医療が抱える問題を提起・解決するために日々奔走されています。医師としての人生や、安藤先生が取り組まれてきた慢性期医療の魅力について、お話を伺います。


安藤先生が医師を志した理由、これまでの経緯

 

  • 「人と接する仕事」をしたかった

両親はともに医師です。父は、1960年から八王子で高齢者医療専門の個人病院を営んでいました。私が医師という道を歩んだ経緯には、このような家庭環境もおそらく影響していますが、何より「人と接する仕事」をしたいという思いが強くありました。

 

もともと、教師か医師になりたいと考えていました。人と接する仕事という意味では、バーやパブの店長なども自身にとっては魅力的に思えました。今でも、病院がそんな気軽な空間であればいいなと考えています。

このように、「人と接する仕事」への思いが、私の原点といえるかもしれません。

 

医学部を卒業して、大学病院に勤めていた頃のこと。父が、急性心筋梗塞で他界しました。当時弱冠29歳だった私は、急遽八王子の病院を継ぐことになりました。

 

  • 初めは、病院の医師たちになかなか理解を得られなかった

当時、病院に勤める医師の多くはベテランで、私よりもずっと年上でした。父の亡き後、急遽理事長に就任したため、当然ですが私は経営の「け」の字も知らず、そして、人を率いるにはあまりに若すぎました。

 

医師たちと協力し、どうにかしてよい病院をつくろうと考えていましたが、最初からそう簡単には理解してもらえませんでした。

 

  • ドクター評価システムを実施し、軌道修正に成功

しかし、泣き言ばかりは言っていられません。なんとか対策を講じようと、患者様やご家族に医師を5段階で評価してもらう「ドクター評価システム」を作成・実施しました。たとえば、回診やインフォームドコンセントはきちんと行われているか、言葉遣いは丁寧か、といった評価項目があります。

医師を職業にする人間は、おおむね「数字」や「偏差値」への信頼が強いものです。そのおかげもあり、ドクター評価システムの導入から徐々に病院のマネジメントは軌道に乗り始めました。

 

それからは、東京都内の医療機関の経営者が集まる東京青年医会の勉強会などに足を運び、手探りで経営を学びました。道中には、メインバンクの倒産やバブルによる高金利といった背景もあり、30代で30億円を超える負債を抱えたこともあります。また、病院にシビアな成果主義システムを取り入れて失敗したこともありました。

 

そのような紆余曲折を経ながら、地域の皆さまや永生会すべての職員、経営者や医師の諸先輩方に支えていただき、今があります。

 

  • 永生会では臨床・経営に注力

永生会はこれまで、地域の医療ニーズに応じて既存病院の病棟新設や、新たなサービス施設の開業を行なってきました。1992年には一般病棟をつくり、さらに1997年には介護老人保健施設を、1999年には訪問看護ステーションと在宅医療をスタートしました。

 

永生会では、「よい医療を提供する」ことを最大の目標に、臨床医として患者様をみながら、病院経営にも携わり、日々奔走してきました。

*永生病院の取り組みについては記事2記事3記事4をご覧ください。

 

  • 日本の医療をよりよくしたい—医療政策の道へ

永生会で長らく臨床医・経営者として医療と向き合うなか、現場の力では変えられないものがあることを徐々に知っていきました。「よい医療を提供し続けたい—。」その思いは、臨床に立つ者にも、病院の運営を担う者にも強くあるはずなのに、医療制度などさまざまな壁が高く立ちはだかる—。その度に、悔しい思いをしたものです。

 

こうして、医療の現場で感じた課題・問題を解決するために「立法府という立場で、日本の医療をよくしたい」と考えるようになりました。

 

実は、一度は落選を経験しています。しかし、2017年の衆議院議員総選挙ではさまざまな方の後押しをいただき、当選することができました。

現在は、医療の現場にも立ちながら衆議院議員として医療政策に携わり、日本の医療が抱える問題を提起・解決するために、日々奔走しています。


安藤先生が大切にしている医師としてのポリシー

  • 治せない病気であっても、患者様に満足してもらうために尽力する

医師になってから、ずっと大切にしているポリシーがあります。それは「治せる病気は、早く、確実に治す。治せない病気であっても、患者様に満足してもらうために尽力する。」というものです。

 

「病気と共存する」ための医療ともいえる慢性期医療では、まさに後者の考え方が大切となるでしょう。


医療、慢性期医療のやりがい

  • 患者様と長い時間をかけて関係を構築できる

慢性期医療では、治療を介して、患者様と長い期間をともにします。何度も顔を合わせ気軽に話をする—。そのうち、だんだんと「馴染み」になっていく。このように、長い時間をかけて患者様との関係を構築できることは、慢性期医療の醍醐味といえるかもしれません。

 

今でも、国会のない朝晩の時間を使って、都内6つの病院の現場に顔を出すようにしています。ときに、病棟で患者様にリクエストされて一緒に歌を歌うこともあります。このように、患者様とともに時間を楽しめることこそが「医師になってよかった、慢性期医療をやっていてよかった」と思える瞬間です。

人と接していられること、それは自身にとって、とても幸せな経験です。

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