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リハビリテーション栄養に携わることの魅力とは?

横浜市立大学附属市民総合医療センター リハビリテーション科 若林秀隆先生

リハビリテーション栄養(以下、リハ栄養)とは、障害を持った方や高齢者などに対し「リハの内容を考慮したうえで栄養管理と、栄養状態を考慮したリハを行うこと」をさします。「リハ栄養」という言葉を作った若林秀隆先生は、どのような思いでリハ栄養の道に進まれたのでしょうか。


リハ栄養の道に進んだきっかけは?

  • 栄養管理の大切さを実感した

リハ栄養の道に進んだきっかけは、私がリハを担当していた患者さんが餓死してしまったことです。主治医による栄養管理がずさんで、さらにリハも頑張りすぎたことが、その方の命を奪ったと思いました。そして、残念ながらそのように命を落とす方は一人や二人ではなかったのです。

「栄養状態と栄養管理が悪い状態でリハをすれば、人は命を落とす。」

そのような患者さんをこれ以上出さないために、私はリハ栄養の道に進みました。


リハ栄養を含めた、リハ医療の魅力とは?

  • 適切な栄養管理とリハで、劇的によくなる患者さんがいる

リハ医療に携わっていると、「ダメだ」と諦めていたような患者さんが、劇的によくなることがあります。もちろん、よくならないケースにも直面します。しかしながら、記事1でお話ししたリハ栄養における「攻めの栄養管理」と適切なリハを行ったことで、驚くくらい状態・機能が回復して元気になる患者さんがいるのです。そのようなときには、リハ科医として大きなやりがいを感じます。


若林先生が感じるリハ医療の課題

  • リハ栄養の理解を広めたい

「栄養状態と栄養管理が悪い状態でリハをすれば、人は命を落とす。」

このことを知っている医師は多くありません。医学部では、脱水、浮腫、電解質異常、ビタミン欠乏など、すぐに生死に直結する状態のことは習っても、栄養状態と栄養管理が悪い命にかかわることは教わらないのです。そのため、診療で目の前に痩せた方が現れても、検査値が正常なら「低栄養」とは思わない医師もいます。

私は、このような状況を打破しなければならないと強く感じています。そのために、現在はリハ栄養に関する理解を広めるべく、普及啓発活動にも力を入れています。


若手医師へのメッセージ

 

  • 患者さんの幸せにつながるリハ栄養の喜びを実感してほしい

リハ栄養は、超高齢社会での現在、そしてこれからの医療で非常に重要な分野です。自分が肺炎になったと仮定して、治療が終わったあとに「自宅に帰れない・食事ができない・トイレに行けない」という状態だったら、どう感じるでしょうか。リハ栄養は、患者さんの予後やQOLの改善に大きく寄与する可能性があります。患者さんの「自分で生活する」という幸せをつくることに直結しています。

先にも述べましたが、適切なリハと栄養管理を行うことで、患者さんが劇的によくなることがあります。そのようなときに感じる大きな喜びを、これからの医療を担う若手医師の方々には、ぜひ経験していただきたいと思います。

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