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池端病院における慢性期医療−地域のニーズに応えるさまざまな取り組み

池端病院 院長 池端幸彦先生

福井県越前市、王子保(おうしお)地区で、地域に根ざした「かかりつけ病院」として住民のニーズに応え続ける池端病院。本記事では、池端病院が実践するさまざまな取り組みについて、院長の池端幸彦先生にお話を伺いました。


地域のニーズに応えるさまざまな取り組み

認知症ケア−地域のなかで、初期の認知症患者さんにも対応

我が国において認知症の患者さんが急増するなかで、認知症の治療・ケアは慢性期病院にとって重要な課題です。私たちは身体拘束ゼロを原則として、すでに進行した認知症に対する治療・ケアのほか、初期の認知症患者さんにも対応しています。具体的には、越前市からの業務委託を受けて、新たに「認知症の初期集中支援チーム」を構成し、各地域包括支援センターからの依頼等も含めて、初期の段階や対応困難な認知症の患者さんの対応にあたっています。

 

記事2で、これからは「多機能型慢性期病院」のニーズが高まるとお話ししましたが、多機能型というのは、単に病院のなかに機能を備えるだけではなく、このように地域に出ていき各種サービスを展開し、さまざまな視点から地域医療・ケアにかかわることも1つの方法です。もちろん経営の視点からも、地域のなかで自院の特色をアピールすることができれば、将来的に、その特色に合った患者さんを受け入れる機会が増えると考えています。


栄養ケア−「美味しいものをバランスよく」を叶える日々の栄養管理

まず、患者さんの栄養状態がきちんとしていなければ、病気や怪我を治すことができません。ですから、栄養ケアは非常に大切です。肺炎や褥瘡(じょくそう:床ずれ)など、慢性期病院でよくみられる状態を改善するためにも、徹底した栄養ケアが必要です。

 

当院は、小規模の病院ながら管理栄養士3名、調理師2名が在籍しており、「美味しいものをバランスよく」をポリシーに、日々の栄養管理や調理を行っています。また、近々県栄養士会主導で立ち上がる予定の県栄養サポートセンター(仮称)との連携のなかで、さらなる地域展開ができればと考えています。

*2019年1月時点

 

リハビリテーション−潤沢なリハビリスタッフで手厚くリハビリを行う

栄養ケアと両軸で、リハビリや運動も非常に大切です。「いかに食べて、動くか」というテーマは、慢性期病院における重要なものではないでしょうか。

当院には、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのスタッフが14名在籍し、リハビリを手厚く行っています。14名というのは、法人全体での在籍人数ですが、30床の病院にしてはかなり余裕がある人材配置だと思います。

*2019年1月時点

 

小児の在宅医療−綿密なケアでご家族の負担を軽減

記事2で、在宅医療のお話をしましたが、当院は、高齢の方のみならず、医療的ケア児を中心にした小児在宅医療にも取り組んでいます。もともとこの地域には、小児の在宅医療を担う医師がおらず、一方で、在宅医療を必要とする医療的ケア児のお子さんが一定数以上いらっしゃいました。そこで当院は、そのような患者さんのニーズに応えるため、小児在宅医療に取り組み始めました。

 

小児の在宅医療では、患児さんが抱える小児難病等に精通した小児専門医と強固に連携し、救急搬送に備えた体制づくり、リハビリスタッフ等の多職種連携、更には日々の診療でご家族から環境や育児の話をしっかりと聞き不安を軽減するといったきめ細かなケアに努めています。また小児の場合は、一定期間に数多くの予防接種を受ける必要があります。頻繁に外出させることが難しい重症の患児さんの場合、私たちが往診して予防接種を実施することもあります。

 

私たちはこれからも、多機能型慢性期病院としての機能をより充実させ、地域のニーズに応え続けていきたいと考えています。

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