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患者さんが安心して自宅に戻るために−芳珠記念病院リハビリテーション室の取り組み

芳珠記念病院 西田好克さん

地域包括ケア病棟を有する芳珠記念病院は、「おうちで暮らそう」を合言葉に、石川県能美市における地域医療の充実に参画しています。2007年に同院に入職し、現在はリハビリテーション室 室長として活躍する西田好克さんに、同院の特徴的な取り組みやこれからの目標についてお話を伺いました。


Q 芳珠記念病院で働くことになったきっかけは?

私が通っていた専門学校の先生からのすすめがあり、芳珠記念病院で働くことになりました。その先生は当時、週に1回のペースで芳珠記念病院に勤めており、芳珠記念病院で将来的に管理業務を担うリハビリスタッフを探していることを知って、私を推薦してくれたようです。


Q 芳珠記念病院の特徴的な取り組みや、勤務していて面白いと感じることは?

  • 常に変化のある環境は刺激的−POCリハの導入など

芳珠記念病院に入職してから、あっという間に時間が経ちました。そのように感じる背景には、近年、医療業界において環境や仕組みがどんどん変化し、それらに対応するべく、理事長の仲井培雄先生が新たな挑戦を続けていることがあるように思います。常に変化のある環境は、順応していく大変さがありますが、刺激的で面白いですね。

 

2014年に、地域包括ケア病棟を開設した際には、リハビリの包括算定のなかで何ができるかを理事長と共に検討し、「POCリハ」の導入を決めました。POC(Point of Care)リハとは、病棟に作業療法士が1名常駐し、患者さんが必要とするタイミングで短時間のADL(日常生活動作)に直接介入する生活回復リハビリです。

この「POCリハ」の重要な点は、患者さんを中心とした柔軟なリハビリである点です。これまで実施していたリハビリとは、やり方が大きく変わり、職員のなかには多少混乱も生じました。しかし、日常生活動作が自分ひとりで徐々にできるようになる患者さんに接することに喜びを感じ、もっと上手にサポートする方法がないか、改善点を考えるようになりました。

 

 

  • 入院生活を多角的にサポートする「HeaLinG(ヒーリング)」の活動

当院には、退院後の生活を見越して、患者さんの入院生活を多角的にサポートするグループ「HeaLinG(ヒーリング)」があります。HeaLinGは、POCリハと同様に、患者さんが安心して自宅に戻れるよう支援する活動を行っています。

 

現在、HeaLinGには、医師や看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリスタッフなどを含む19名の職員が在籍し、それぞれの専門的な視点を活かし、患者さんの入院生活をチームでサポートしています。さらに、院内での活動に加え、さまざまなテーマで患者さんとご家族向けの勉強会を開催しています。

 

入院している患者さん、特に高齢の方は、体力が低下し、複数の病気を抱えていることがあり、専門家が介入して多角的にサポートすることが重要です。高齢の患者さんが増加している現代において、HeaLinGのような活動は有用ではないでしょうか。このような取り組みは、本質的なチーム医療の実現につながると考えています。

 

 


Q 今後の目標を教えてください

  • 職員全員が芳珠記念病院をもっと好きになって欲しい

病院の職員は、それぞれが専門性を持って(つまり「手に職がある」状態)働いています。どこへ行っても専門性を活かして仕事ができるため、病院に愛着を持たなければ、職員はその病院を辞めてしまうかもしれません。

そのため、私は「職員全員が芳珠記念病院をもっと好きになる」ことを目標に、人材教育に力を注いでいます。その一環として、2018年からリハビリスタッフ全員が参加する全体研修を導入しました。

全体研修では、まず、世界情勢や医療業界の流れを、次に、社会のなかで自分たちが置かれている環境やリハビリ分野の現状について学びます。さらに、人によって異なる感じ方を共有するためのワークショップや、医療情報をアップデートすることの重要性についての研修を実施します。


このような全体研修を通じて、一人ひとりが成長することはもちろん、「病院が職員を大切に育てようとしている」ということを感じてもらいたいと思っています。その結果、芳珠記念病院を、今よりもっと好きになってもらえたら本望です。

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