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さわらびグループの理念とその実現−「みんなの力で、みんなの幸せを」

さわらびグループ CEO 山本左近さん

愛知県豊橋市にて、1つのエリアに医療、福祉、介護の機能を備えた「福祉村」を運営する、さわらびグループ。「みんなの力で、みんなの幸せを」という理念に込められた思いと、その実現に向けた取り組みについて、同グループCEOの山本左近さんにお話を伺いました。


福祉村の理念、その実現に向けて

  • 「みんなの力で、みんなの幸せを」福祉村の理念に込められた思い

私たちが運営する「福祉村」には、自立度を高める療養型病院が中心に位置しており、その周りには特別養護老人ホーム、障害者支援施設、保育園などがあります。

このように、福祉村が1つのエリアにいくつもの機能を集約するのは、「みんなの力で、みんなの幸せを」という福祉村の理念を実現するためです。

この理念の原点には、「人は、自立し、誰かの役に立つとき、幸せを感じる」という父の考えが存在しています。ここでいう「自立」とは、日常生活が自由に送れることと、経済的に自立できることを指します。私たちは、一人ひとりの自立を促すために、リハビリ機能を備えた療養型病院を配置し、さらに、福祉村の中で利用者がそれぞれ誰かの役に立てるシステムを採用しています。

 


  • 年齢や男女差、病気や障害の有無も関係なく人々が共に助け合う

病院単体、福祉施設単体、障害者支援施設単体、という形で存在するとき、その中の利用者は同じような課題を抱えていることが多く、どうしても支援されるだけになってしまいます。それでは「自立による幸せ」を得ることはできません。

 

福祉村では、たとえば障害を持つ方が絵を描いて特別養護老人ホームの方々へ贈ったり、保育園の子どもが障害者施設で歌や踊りをプレゼントしたり、高齢者施設の方が子どもたちに年賀状を書いたりします。また、果樹園やクリーニング工場では、障害を持つ方などが就労しています。これらの仕組みにより、たとえ病気や障害があっても、福祉村では、誰かの役に立ち、経済的に自立することができます。


福祉村には、0歳から100歳まで、病気や障害の有無も関係なく、さまざまな方が共に過ごしています。その意味では、非常に多様性の高い環境だと思います。多様性があるからこそ、互いに助け合える。これが、私たちが大切にする理念の実現につながっているのです。


福祉村における今後の課題

歯科機能を補完し、口腔ケアを推進したい

福祉村にはさまざまな機能・サービスが備わっていますが、これからの課題として、訪問歯科を含めた「歯科機能」を補完したいと考えています。

その主たる目的は、口腔ケアを推進することで、できるだけ最期まで食事を楽しんでいただくこと、さらに、高齢期におけるオーラルフレイル(口腔機能の衰えや食の偏りを含む、体の衰えのひとつ)を予防することです。

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